Son de Santiago/ソン・デ・サンティアゴ
2008年 02月 25日
僕はこの街と音楽がつなぐ人との出会いにたくさんの感動をもらいました。
といっても、人も社会も日々移り変わるものですから、僕が勝手に入れ込んでいるに過ぎません。
この街で一流のミュージシャンにサポートしてもらってできた初めてのソロ・アルバムが「ソン デ サンティアゴ」です。四年前に発売しました。
八曲入っていますが、その一曲一曲に録音当時のエピソードがあります。
ある曲をレコーディングしようとしていた当日、電話が鳴りました。
その曲を担当してくれるグループのリーダーから
「マコト、ごめん。ベーシストが山から下りてこられなくなって」
よく聞いてみると、足の親指を怪我して自宅から街へ下りてこられないとのこと。
運悪く奥さんも仕事で留守。
交通事情の悪いキューバはケガ人一人移動はとてもしんどいのです。
仕方がないのでそのグループは録音延期。
困りました。
その時点でそのグループをブッキングする為に旅程の半分は費やしてしまっています。
苦労して押さえた国営スタジオもふいにしてしまいそうです。
正直その場で頭を抱えました。
と、その時。
今回のレコーディング・リストには挙げていながら連絡のとれていなかったグループがありました。
いちかばちか。
タクシーを走らせ彼らのリハ会場へ。
リハ会場といっても、屋外の建物のひさしの下といった場所で彼らはリハーサルをしているのを以前聞いていたのです。
いました。
車を降りて「おーい!」と駆けて行くと、メンバー皆覚えていてくれました。
二年ぶりの再会の挨拶も束の間、本題に入ると。
二つ返事でOKが出ました。
やったー!!!
その場でリハをさせてもらい、午後にスタジオ入り。
それが、このアルバム一曲目に収録されているCachitaです。
アーティスト名はSepteto Turquino。
彼らとは縁あってその後もハバナの街角でばったり会ったり、サンティアゴ・デ・クーバで演奏を見に行ったりと交流が続いていますが、イギリス、イタリアはじめ世界中を長期公演して過ごす今一番乗っているソンのグループ。尊敬すべき一流のミュージシャンです。
余談になりますが、ソンはポピュラー音楽。
歌詞にキューバの人々の日常を読み込み、季節の風物詩に溢れています。
その音楽を聴くと、キューバの街を思い浮かべることもできる位曲に力があります。
その最も魅力とするところは、コーラスの合間に挟まれる歌の即興;インプロビゼーション。
このソン・デ・サンティアゴの収録に参加下さったアーティスト皆さんは録音にあたり一枚も譜面を使用しませんでした。それは、彼らが譜面を読めないせいではありません。
彼らはソンという音楽を守り抜いてきた実力と自負があります。
「マコト、譜面なんか見てちゃいけない、僕らは常に踊る人の顔や腰を見て音楽を作るんだ。」
僕もそれを信じて活動しています。
譜面を緻密に再現して表現される音楽もあります。
ただ、このキューバ音楽はダンス音楽で常に聴いて下さる方の心と身体の動きに焦点をあてる即興性が魅力の音楽だと思うのです。
そんな言葉に背中を押されて僕もこのアルバムを作ったのでした。


恐縮です。
Kumiさんはきっとご自身の旅の経験を通じてサンティアゴ・デ・クーバに特別な想いを抱かれたのだと思います。
これからもご自身にしか見えないその街角への想いを大切になさって下さい。実際に彼の地への旅が再び実現することも信じています。

いよいよ近づいて来た名古屋・大阪TOURなんですが、
日曜日のCAMONでのLIVEのOPENとSTARTの時間がCAMONのサイトにもアップされてなくてわかりません。
友達から聞かれたのですが、教えていただけませんか?
お問合せありがとうございます!
そして告知が遅れていて申し訳ありませんでした。
18:30 Open、19:30 開始予定と確認しました。
ご友人様へ宜しくお伝え下さい。
お会いできるのを楽しみに向かいます!
わたしも初めて訪れた異国の街でしたが、いっぺんに音楽はもちろんのこと、街も人々も大好きになりました。
ただ旅行に行くだけではなく、何かを共有できたらいいなと感じるようになりました。
レコーディングにそんなエピソードがあったなんて知りませんでした。
CD入手しなくては。
お忙しいなか有難うございます。
大切な一期一会の旅をされたのですね。
このCDは僕さえまだ訪れていないフランスやイタリアへも飛んでいきました。今度宇宙へ飛んで行く可能性も出てきました。
本当に幸せなことだと思います。
共有は大変なことですが、norikoさんのお気持ちに応える方はきっといらっしゃいます。是非これからも素敵な活動続けられて下さい。