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マコト日記

キューバ音楽を歌い旅するラテンボーカルの徒然ブログ


by Makoto

サルサは愛に溢れてる

日曜日の晩は浜松町シーバンスホールへご来場有難うございました。

El barrunto Leoさん主催のサルサ・イベントに出演バンドのメンバーとして参加しました。

去年Love Salsaというイベントで伺った会場でしたが、
またその時とは一風変わったそれは素敵な夜でした。

バンドリーダーは、プエルトリコの演奏家ジミー・ボッシュさん。
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No.1ラテン・トロンボーン奏者の一人としてグラミーも2回受賞されている方です。

メンバーは大儀見元perc.澤田浩史b.そして小田ビンブンpf.各氏で、
日本の音楽界を担う先輩方ばかり。
そしてスペシャルゲストにやはりプエルトリコの演奏家フレディ・ミランダJr.さん。
それに僕とジミーさんを入れて総勢6人。
その名も、セクステート・デ・オトロ・ムンドと言いました。

開場早々に入り始めた観客皆さんは、素敵なDJ陣の選曲で踊る踊る。
そして、僕達のステージ前にはサルサ・ダンス・インストラクター皆さんのパフォーマンスもありました。それだけでも大いに盛り上がっていました。

ステージは二回。
ジミー・ボッシュ氏のソロ名義のアルバムから中心に選曲され、サルサ・ドゥーラと呼んで彼も好んで演奏する賑やかなものから落ち着いたダンス・ナンバーまで幅広い内容でした。

彼の素晴らしいのはとことん音を楽しむところ。

そして、常に視線が観客を向いています。

譜面だけを見ていてはサルサは演奏できない、と
常に信じていますがそれを地で行かれる方で大変尊敬しています。

少しサルサに詳しい方は、彼自身がプエルトリコ人の演奏家として若い頃からサルサの歴史に深く携わってきたことはご存知の方もいらっしゃると思います。

今でも、ラテン・ピアニストの雄エディ・パルミエリ氏の公演でブルーノートに来日し、それ以外は世界で最もラテン系CDを売る一人として有名なマーク・アンソニー氏やパナマが世界に誇るルベン・ブラデス氏といった世界の第一線で活躍するアーティストのサポートで世界中を飛び回るファースト・コールのミュージシャンなのです。

かたや日本人の先輩方も国連平和賞を受賞される他日本国内外で活躍される方ばかり。
彼らから温かい助言やアドバイス、そして目に見えない部分までしっかりサポート頂いてスーテジは成り立ちました。

前置きが長くなりましたが、そのような訳で昨日は非常にワクワクするステージでした。

2ndステージの始まる前、その心躍る音楽とは別に感動することがありました。

ジミー・ボッシュ氏が、日本のサルサ・インストラクターで活躍されているYukoさんにプロポーズされたのです。

僕はそのプロポーズ・メッセージを会場の皆さんに訳して欲しいと直前に頼まれ、
驚きながらもマイクを握って待ちました。

日本では滅多にできない経験です。

舞台挨拶を終えたYukoさんの前に立って話し始めた彼の言葉を、
日本語で最も相応しいであろう言葉に代えて観客の皆さんに伝えて行くとき、
予期していなかったとても幸せな気持ちに包まれました。

‘ああ、これは愛の言葉なんだ’と頭でなくて身体に沁み渡っていく感覚です。

素晴らしい瞬間でした。
一語一語訳し進めるうちに会場中が盛り上がるのが分かります。

とうとう、最後言葉を伝える直前、彼はおもむろにひざまずきました。
そしてそこだけは訳さずともその場にいる全員に伝わりました。
「僕と、結婚してもらえますか?」

次の瞬間会場は割れんばかりの歓声に包まれ、Yukoさんは涙にくれます。
そして、ゆっくりと彼の差し出した指輪よりも先に彼の唇に触れました。

実際、書いていてその時の彼の行動を思い返すと、素晴らしいと感じます。
サルサという音楽は、愛を伝える為に奏でられてきたのではないかと思う位彼のそのプロポーズはサルサそのものに感じましたし、実際に2ndステージの演奏は実に会場中が愛に包まれたような気さえしました。

知らずにいらした方も自然にそのサプライズに参加していたように思い返します。
誰もが彼らのことを祝福し、讃え、心の底から末永い幸せを祈りました。

おめでとう、ジミー・ボッシュさん、そしてあきばゆうこさん。
お二人の育んだ愛に包まれて、サルサの素晴らしさを改めて感じた夜でした。

その場にいられた良かった。ジミーさん、誘って下さって有難う。

主催者そしてスタッフ皆さん、お世話になりました。

楽屋も思い遣りや心遣いに包まれた素晴らしい会話の連続だったことも書留めます。
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最後に、昨日使った楽器より。
キューバ音楽をよく演奏する僕には珍しいですが、
プエルトリコの旗をあしらったものを初めて演奏した晩でした。

ジミー氏の愛溢れるトロンボーンの音色、大儀見さんのコンガのひとつぶひとつぶ際立つ音色、フレディー氏のこれも粒だったティンバレスの音色、小田さんの皆を結びつけるモントゥーノ、そして澤田さんの腰に気持ち良いビートが今でも五感を包んで離れません。

サルサって、いいなあ。

行きたいなあ、プエルトリコ。
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by chekere | 2012-04-23 03:22 | 日々の徒然 | Trackback | Comments(0)