blog;フェスティバル通信2014〜サンティアゴ・デ・クーバより〜(写真掲載しました!)

現地時間で3/19(水)、音楽祭が始まり少し慌ただしくなってきました。

朝8時、迎えの車に乗って僕はサンティアゴにある墓地へ向かいます。

というのも、この音楽祭はキューバで最も長く続いていて、いにしえの音楽家に捧げられるセレモニーを大事にしているのです。

墓地は、日本だと桜の季節の晴れた午後を思い浮かべて頂くとよいかと思いますが、とにかく明るくて開放感に溢れています。
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ミゲル・マタモロス、ニコ・サキート、コンパイ・セグンドほか近・現代キューバ音楽史を代表する作曲家達が眠る場所で、それぞれにちなんだエピソードと共に生演奏の音楽が捧げられます。

日本では知られていませんが、この音楽祭の名前にもなって讃えられている「ペペ・サンチェス/Pepe Sanchez」という作曲家は、キューバ初の‘ボレロ’を作曲された、と音楽史に残されています。

ペペ・サンチェスさんはサンティアゴ・デ・クーバご出身。今日(こんにち)その功績を知る若い演奏家も少なくなっているようですが、ペペさんのお孫さん・パディージャ氏が70歳を越えてなお元気に音楽史を語り継ぐ役目を負って日々国内外でご活躍です。

なかなか伺えない貴重なお話を作曲家の肉親の方から教えて頂ける貴重な機会でした。

 
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写真の中央で話されているのが、パディージャ氏。

現役演奏家を引退されても尚キューバ音楽の歴史をご自身の経験踏まえて語り継ぐ熱心さに、頭が下がります。

晴れ渡るカリブの青空の下、一流の音楽家達が偉人達に自分の演奏を捧げる時間は荘厳で、この音楽祭に参加できる名誉と幸運に感謝するひと時になりました。

音楽祭の時期ということもあり、取材陣も入っています。
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今回、僕はキューバ国内シエンフエゴス州から遠征しているデュオ、アシ・ソンと一緒にコンパイ・セグンドのお墓へ向けて演奏させて頂きました。
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この時の写真をキューバへ置き忘れてしまったので、これは二年前の写真。
ハリケーン・サンディに負けることなく、この墓石は無事でした。

日本人ではもちろん、キューバ人でもお墓参りはできてもその前で演奏できることはなかなかできません。

本当に名誉な機会をいとも簡単に作って下さるのがこのフェスティバルのすごいところです。

長い文章におつき合いいただいて本当に有難うございます。

さて、実際の演奏には昼間から参加しました。

ギターリストmuchoさんは20日に到着予定なので、僕はソロ・ボーカリストとして現地のグループに呼んで頂いています。

一つ目は、ロス・グアンチェス。彼らのバンドとしてのキャリアは長く、一流の演奏家の集まりでカリブ海はじめ様々なラテンのリズムを難なくこなすスーパーグループ。編成が7人で非常にアコースティックな音色も魅力です。

僕のCDを現地録音するにあたり一緒にレコーディングして頂いているので、尊敬と共に親しみがあります。

久しぶりの再会を喜び合いましたが、なんと去年フジロックフェスティバルに再日していて、僕にメールをくれたのだとか。

何が原因かメールは届いておらず、全く知らずに残念でなりませんでした。

とにかく、昨日は思い切り共演させてもらいました。

サンティアゴ・デ・クーバは日本からはなかなか来られる方も少ない土地ですが、今年ツアー以外に何十人もお客様がいらっしゃるようで、北は北海道から南は九州まで幅広いエリアから観光も兼ねて地球の裏側まで旅をしていらした方々とお会いできて感激しています。

僕がご縁あって演奏に伺う東京・祐天寺にある「エフ・ジェイズ」で昨年、深町純さんのイベントを主催されたフランス人ジャーナリスト・ドラさんがサンティアゴの音楽ファンで今回フランスからいらしています。

もともとキューバ音楽をきっかけでなく出会い、サンティアゴ・デ・クーバに共通の友人がいると知り驚きました。

キューバ音楽のドキュメンタリーを作るイギリス人音楽ジャーナリスト・シンシアさんは活動拠点のメキシコから訪玖中。こちらも再会を喜び、引き続きドキュメンタリーに入れて頂いています。
昨年までの分は、20日の今日、サンティアゴでのみ公開上映されるとのこと。

ご縁というのは、予期せぬところに溢れているものだとつくづく感じます。

余談になりますが、僕が初めてキューバで演奏家としてステージに上ったのは1997年のハバナでした。マチキータ・イ・ス・ソンという日本のユニットがキューバを訪問した際にメンバーとして参加させて頂いたのですが、その際共演した現地のバンドがホーベネス・クラシコ・デル・ソン。

その初期のメンバーでパーカッショニストのセルヒオ・マルシアーノ氏は、サンティアゴ出身ながらイギリスに住んでいて、もう会うことすら期待せずにfacebookで連絡をとったらたまたまこの音楽祭中に帰省すると返信がありました。18年ぶりの再会です。

夜は、ファミリア・バレラ・ミランダと一緒させて頂きます。このグループは、親子数代に渡りキューバ音楽の歴史を守り続ける一家が中心メンバーで、フランスを中心のヨーロッパでも根強いファンがいるほか昨年はアメリカ合衆国ツアーも成功させました。

現地の演奏家が彼らを敬い会場に詰めかける伝説のグループで、音楽祭とはいえ彼らと演奏できる至福の時を過ごし初日を無事終えることができました。

2日目はツアーの皆さんがサンティアゴ入りしますので、これから空港へ行ってきます。

その後、ドキュメンタリーの上映会へ行ってから午後再びファミリア・バレラ・ミランダと共演します。

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by chekere | 2014-03-21 08:55 | サンティアゴ・デ・クーバ | Trackback | Comments(0)

キューバ音楽を歌うMakotoの日記です。


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